Letter 乾癬:ゲノムワイド関連解析により新規の乾癬感受性座位およびHLA-CとERAP1の間の相互作用を見つけた 2010年11月16日 Nature Genetics 42, 11 doi: 10.1038/ng.694 乾癬の新しい感受性座位を見つけるために、我々は594,224個のSNPを用い、2,622人の乾癬患者と5,667人の対照群についてゲノムワイド関連解析を行った。その結果、これまでに報告されていない8個の座位での関連を見つけた。7つの座位は既知の免疫機能をもった遺伝子(IL28RA、REL、IFIH1、ERAP1、TRAF3IP2、NFKBIA、TYK2)を含んでいた。これらの関連は9,079人の欧州人サンプルで再現された(6つの座位についての統合P<5×10−8、2つの座位についての統合P<5×10−7)。またHLA-CとERAP1座位の間の相互作用(統合P=6.95×10−6)を支持する確実な証拠を得た。ERAP1はMHCクラスIペプチドのプロセシングに重要である。ERAP1の多型はHLA-Cリスク対立遺伝子をもつ個人についてのみ乾癬感受性に影響する。この研究の知見は乾癬の発病機構には表皮の障壁の機能不全と自然免疫ならびに適応免疫の制御不全とが組み合わさった経路があることを示唆するものである。 Full text PDF 目次へ戻る