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骨疾患:ゲノムワイド関連研究によってCSF1OPTNTNFRSF11Aの多型が骨ページェット病の遺伝的リスク因子であることが明らかになる

Nature Genetics 42, 6 doi: 10.1038/ng.562

骨ページェット病(PDB)は、骨代謝回転の局所的な増加を特徴とする一般的な疾患で、遺伝的な要素が強くかかわっており、いくつかの症例はSQSTM1の変異によって引き起こされる。さらなる感受性遺伝子を同定するために、SQSTM1変異をもたないPDB症例750例と対照1,002例を対象にゲノムワイド関連解析を行い、3つの候補疾患遺伝子座を同定した。次に、症例500例および対照535例からなる独立したサンプルセットにおいて追試を行った。最も強いシグナルはCSF1遺伝子近傍に位置する1p13のrs484959にみられた(P=5.38×10−24)。また、有意な関連が、OPTN遺伝子内に位置する10p13のrs1561570(P=6.09×10−13)とTNFRSF11A遺伝子近傍に位置する18q21のrs3018362(P=5.27×10−13)にも観察された。これらの研究は、PDBの発症機序についての新しい知見を提供し、OPTNCSF1およびTNFRSF11Aが疾患感受性にかかわる候補遺伝子であることを明らかにするものである。

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