Letter 関節リウマチ:ゲノムワイド関連解析のメタ解析によって同定された7つの新たな関節リウマチのリスク遺伝子座 2010年6月1日 Nature Genetics 42, 6 doi: 10.1038/ng.582 関節リウマチの遺伝的リスク因子を同定するために、ヨーロッパ系の自己抗体陽性の関節リウマチ患者(症例)5,539人と対照20,169人を対象としたゲノム関連解析のメタ解析を行い、さらに、これとは別の関節リウマチ患者6,768人、対照8,806人に対してその関連再現解析を行った。再現解析で選別した34のSNPのうち、今回の合計41,282人の解析においてゲノムワイドの有意な関連(P<5×10−8)を示す7つの関節リウマチの新規リスク遺伝子座を同定した。関連を示すSNPは、IL6ST、SPRED2、RBPJ、CCR6、IRF5、PXKといった免疫に関係した機能をもつ遺伝子の近くに存在することがわかった。さらに、2つの既知のリスク遺伝子座(IL2RA、CCL21)における関連をさらに詳細に解析するとともに、AFF3における関連の確認も行った。その結果、ヨーロッパ系においては関節リウマチのリスク遺伝子座として確定したものが総数31となった。さらに、上記以外の11のSNPにおいては、P<0.05のレベルで関連の再現がみられた。これらSNPの多くは自己免疫のリスク対立遺伝子であることが確認されており、このことは、これらが実際には関節リウマチのリスク対立遺伝子であることを示唆するものである。 Full text PDF 目次へ戻る