Letter 先天異常:DGKKのありふれた対立遺伝子の多様性が尿道下裂のリスクに強く関連している 2011年1月1日 Nature Genetics 43, 1 doi: 10.1038/ng.721 尿道下裂は男性の外部生殖器によくある先天奇形である。我々は436人(症例)の尿道下裂患者と494人のヨーロッパ系の人の対照群について、ゲノムワイド関連解析を行い、検出用サンプルの個別タイピングで最高位にランクされたSNPを選び、さらにオランダ人の133の症例とその両親、スウェーデン人の266の症例、および402の対照群について解析した。diacylglycerol kinase κをコードしているDGKK遺伝子中の2つのSNP(rs1934179とrs7063116)の個別タイピングは検出用サンプルで尿道下裂と疑問の余地ない関連〔対立遺伝子特異的オッズ比 (OR)=2.5、P=2.5×10−11、およびOR=2.3、P=2.9×10−9〕という証拠が得られ、さらに確認試験においてオランダ人サンプル(OR=3.9、P=2.4×10−5、およびOR=3.8、P=3.4×10−5)、スウェーデン人サンプル(OR=2.5、P=2.6×10−8、およびOR=2.2、P=2.7×10−6)から、よい結果を得た。患者および対照群の包皮組織でのDGKKの発現を調べるとリスク対立遺伝子rs1934179をもつ個体では低かった(P=0.047)。我々はDGKKを尿道下裂の主要なリスク遺伝子であると提案する。 Full text PDF 目次へ戻る