Letter 酵母ゲノムの多様性:個々のゲノム配列から酵母の表現型の 多様性を予測する 2011年12月1日 Nature Genetics 43, 12 doi: 10.1038/ng.1007 遺伝学の重要な課題は、個々のゲノム配列から多様な表現型を予測することである。本研究では、19系統の出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)において、表現型の予測とその評価を行ったので報告する。ここでは、配列保存性をもとにした手法を用いて、遺伝子のタンパク質コード領域内の多様性がタンパク質の機能にどのように影響するかを予測した。そして、ゲノムワイドに機能喪失スクリーニングを行い、100以上の表現型への影響が報告されている異なる遺伝子セットについて、機能が変わるような変化の総和を測定した予測スコアを用いて、系統をランクづけした。私たちは、15系統について20の条件に渡って定量的に検証した成長の速度と効率の値を比較することによって、予測の評価を行った。予測性能の中央値は、ROC曲線下面積 (ROC AUC) で評価すると0.76であった。また、形質への影響が報告されている遺伝子が、機能的な遺伝子ネットワークに強く結ついている際に、より正確に予測することができた。 Full text PDF 目次へ戻る