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統合失調症:ゲノムワイド関連研究によって漢族中国人における統合失調症発症リスク座位が11p11.2に同定された

Nature Genetics 43, 12 doi: 10.1038/ng.979

統合失調症発症リスク座位を同定するため、漢族中国人集団における統合失調症についての2段階ゲノムワイド関連解析を行った(GWAS:統合失調症患者746人および対照健常者1,599人。関連性確認解析:患者4,027人および対照健常群5,603人)。その結果、統合失調症発症の感受性因子の座位として、6p21-p22.1
(ZKSCAN4のイントロン内のrs1233710、
Pcombined=4.76×10–11、OR=0.79。NKAPLの
エキソン内のrs1635、Pcombined=6.91×10–12、
OR=0.78。PGBD1のイントロン内のrs2142731、
Pcombined=5.14×10–10、OR=0.79)と、11p11.2(TSPAN18の5'UTR近傍のrs11038167、
Pcombined=1.09×10–11、OR=1.29。rs11038172、
Pcombined=7.21×10–10、OR=1.25。rs835784、
Pcombined=2.73×10–11、OR=1.27)の2種類の
領域を同定した。これは、漢族中国人集団における統合失調症の感受性因子座位が6p21-p22.1に存在するという今までに得られている証拠を強めるものである。さらに、NKAPLおよびZKSCAN4の発現が出生後0日目のマウス(P0マウス)で認められた。今回の結果は、統合失調症の発症機序についての新しい手がかりとなることが期待される。

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