1. Nature Japan
  2. Nature Genetics
  3. v43 n12
  4. 腸発がんの駆動遺伝子群の協働する多重ネットワークが挿入変異導入法により
見つかった
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大腸結腸がん：腸発がんの駆動遺伝子群の協働する多重ネットワークが挿入変異導入法により
見つかった

Nature Genetics 43, 12 doi: 10.1038/ng.990

大腸直腸がんの発生には多くの遺伝子が関与していると考えられている。腸がんの駆動遺伝子を見つけるためにSleeping Beautyトランスポゾン系を用いて生殖細胞系列または体細胞レベルでApc変異をもつマウスに挿入突然変異を導入した。446の腫瘍から分離した共通挿入部位（CIS）を解析することにより数百のがん駆動遺伝子候補を見つけた。ヒトのデータセットとの比較により234個のCIS標的遺伝子はヒトの大腸直腸がんでも脱制御されていることが示唆された。これに加え、Wntの標的候補である183個のCISを含む遺伝子を見つけ、20個のCISを含む遺伝子は新しく新発見のWntシグナル伝達の修飾遺伝子であることを示した。また、Wntシグナル伝達系脱制御の特徴であるパネート細胞の増多をみる腫瘍の1亜型に伴う変異や、より高度の異型性に伴う遺伝子群はFGFシグナリングカスケードをコードするものを含んでいることを見つけた。およそ70個の遺伝子はCISに一致して存在し、腫瘍の発生を制御していると思われる38個のサブネットワークグループを形成していた。
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