Article 家畜の体高:PLAG1を含む染色体領域の発現を調節する変異はウシの体高に影響を及ぼす 2011年5月1日 Nature Genetics 43, 5 doi: 10.1038/ng.814 隠れマルコフモデルを基にした連鎖と連鎖不平衡を同時に活用する方法によって、ウシの体高を大きく左右する量的形質座位(QTL)をおよそ780 kbのマーカー間領域にマッピングしたので報告する。6頭の種牡ウシに対して、既知のQTL遺伝子型を含むマーカー間領域の再塩基配列決定を行い、その結果明らかになった9,572以上の変異から、13個の、クラスターを形成した有望な量的形質配列(QTN)を同定した。血統相違パネルで特定された組換え型ハプロタイプの表現型効果を調べることで、そのうち5個のQTNを除外した。体高QTLによって、約780 kbのマーカー間領域にマッピングされている9個の遺伝子のうち7個の遺伝子の胎児における発現が影響を受けることを示した。さらに、有望と思われる8個のQTNのうち2個の、PLAG1-CHCHD7の遺伝子間領域にマッピングされているQTNが、二方向性のプロモーター強度および核因子の結合に影響を及ぼすことを明らかにした。そして発現QTL(e-QTL)解析を行うことで、1個のスプライス部位変異をCHCHD7に同定し、この自然発生したヌル対立遺伝子の存在からCHCHD7が単独で病因遺伝子である可能性を否定した。 Full text PDF 目次へ戻る