Article 血圧:ゲノムワイド関連解析でのメタ解析により、 東アジア人の血圧差に関連する頻度の高い 多型を同定した 2011年6月1日 Nature Genetics 43, 6 doi: 10.1038/ng.834 AGEN-BPコンソーシアムから得られた東アジア人系の19,608人の収縮期(SBP)ならびに拡張期(DBP)血圧に関し、ゲノムワイド関連解析のメタ解析を行った。その後、結果を追跡するために新たに遺伝子型タイピングを行い(n=10,518)、さらに東アジア人の試料(n=20,247)で再現性を確認した。SBPまたはDBPと関連するゲノムワイドに有意な(P <5×10−8)関連を同定し、その中には、4つの新たな座位(ST7L-CAPZA1、FIGN-GRB14、ENPEP、NPR3)の多型と、TBX3近傍の新たな多型が含まれていた。これらの新たに発見した5つの多型のうち、NPR3を除くすべての多型に対して独立の試料で有意な再現性を確認した。また、ヨーロッパ人系の集団においてすでに同定されていた7つの座位についても再現性を確認した。さらに、染色体12q24.13のALDH2近傍に、人種特異的に、強い関連を示す多型(SBPとDBPそれぞれに対し、P=7.9×10−31、P=1.3×10−35)を観察した。これらの結果は血圧調節ならびに潜在的介入標的に関しての新しい知見を提供してくれるものである。 Full text PDF 目次へ戻る