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組換え率地図:祖先系統をもとに推定することで同定された混血の個人の組換え率

Nature Genetics 43, 9 doi: 10.1038/ng.894

塩基配列の組換えを研究し、それがどのように変動するかを調べる際には、組換え地図が正確であることはきわめて大切である。今回、混血の個人間での祖先系統の地図上の「切り替え点」についての観察に基づいて、高い解像度の相対的な組換え地図を構築するための新しいアプローチを提案する。シミュレーションを用いて、2,565人のアフリカ系アメリカ人と299人のアフリカ系カリブ人から得たSNPの遺伝子型データにそれを適用し、数十万の組換え現象を検出することにより、このアプローチの有用性を示した。推定された地図と、混血でない集団からつくられる高解像度の地図との比較により、集団間での組換え率の差異を詳細に明らかにすることができた。混血集団における地図は、平均的な混血の割合や元の集団から見積もられる組換え率による推定とおおむねよく合っていた。これの例外は、染色体の大きな構造変化がある領域で、特に挿入変異のある領域付近である。本報告の結果は、構造的変化のある領域以外では、集団の混合により、ヒトにおける組換え率の制御因子から大きく逸脱するわけではないことを示唆している。

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