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神経膠腫:8q24.21領域に低頻度で存在する配列が、IDH1IDH2変異を伴う乏突起膠腫や星状細胞腫の発症リスクと強い関連を示す

Nature Genetics 44, 10 doi: 10.1038/ng.2388

8q24.21領域の配列が神経膠腫の発症と関連していることはすでに明らかにされている。今回、タグSNPによる遺伝子型タイピングと遺伝子型推定、さらに、ロングレンジPCRを用いたプール次世代型塩基配列決定、そしてその後の検証SNPタイピングを行い、8q24.21領域に、神経膠腫の発症リスクに強い関連を示す7つの低頻度SNPを同定した(P=1 × 10−25から1 × 10−14)。最も強い関連を示すSNPであるrs55705857は、その他の、関連性上位を占める6つのSNP、さらに今までに関連が報告されている2つのSNPについて個別に補正を加えた後においても、依然として高い有意性を示した。組織学的サブタイプや腫瘍遺伝子のサブタイプで層別化した場合においては、rs55705857が最も有意な関連を示したのは、乏突起膠腫と、IDH1もしくはIDH2に変異が生じている神経膠腫であった〔それぞれオッズ比(OR)=5.1、P=1.1 × 10−31、OR=4.8、 P=6.6 × 10−22)。IDH1IDH2が変異している星細胞腫〔グレード(悪性度)が2〜4〕では強い関連が観察された(OR=5.16-6.66、P= 4.7 × 10−12から2.2 × 10−8)が、IDH1IDH2が野生型の星細胞腫では強い関連はみられなかった(最低P=0.26)。そして、rs55705857を持つ、種間保存性を示す配列ブロックは、一貫して、マイクロRNAであると推定された。

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