Letter

先天異常:ゲノムワイド関連研究からBMP2近傍およびBBS9内に非症候群性矢状縫合早期癒合症の感受性座位が同定される

Nature Genetics 44, 12 doi: 10.1038/ng.2463

矢状縫合早期癒合症は、頭蓋縫合早期癒合症の最もよくみられる病型で、新生児のおよそ5,000人に1人が罹患する。ヨーロッパ系で非ヒスパニック(NHW)の症例とその両親の3人組からなる130組を用いて、非症候群性矢状縫合早期癒合症(sNSC)についての、我々の知る限り最初のゲノムワイド関連研究を行った。本研究では、BMP2の下流で、rs1884302〔P = 1.13 × 10−14、オッズ比(OR) = 4.58〕とrs6140226(P=3.40 × 10−11、OR = 0.24)の間にある120 kbの領域、およびBBS9領域内にあり、rs10262453(P = 1.61 × 10−10、OR = 0.19)とrs17724206(P=1.50 × 10−8、OR=0.22)の間にある167 kbの領域に、ロバストな関連を見いだしたので報告する。血縁関係のない172例のsNSC発端者と548例の対照からなる独立したNHW集団において、この両座位の関連を追試し(rs1884302、P = 4.39 × 10−31およびrs10262453、P = 3.50 × 10−14)、再現性を見いだした。BMP2およびBBS9の両方が骨格の発生に役割を担う遺伝子であるが、sNSCの病因をさらによく理解していくためには、機能研究が必要である。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度