Technical Report バイオインフォマティクス:彩色de Bruijnグラフを用いたde novoアセン ブルと変異の遺伝子型判定 2012年2月1日 Nature Genetics 44, 2 doi: 10.1038/ng.1028 参照配列と大幅に異なっている遺伝的多様性を検出することは、ゲノム配列解読の分野での大きな課題として残されている。私たちは、個人や集団における、単純および複雑両方の遺伝的な配列多様体を検出し遺伝子型判定するための彩色de Bruijnグラフ(colored de Bruijn graphs)という手法を用いたde novoアセンブルのアルゴリズムを紹介する。今回、私たちは、このアルゴリズムをCortexというソフトウェアとして実装を行った。Cortexは、複数の真核生物のゲノムを同時にアセンブルできる最初のde novoアセンブルツールである。ここではCortexの4つの応用例を示している。まず、高カバー率のヒトゲノム配列から、ゲノム構造の単純および複雑な両方の変化について検出し、その検証を行った。次に、1000人ゲノムプロジェクトから得た低カバー率のヒト集団配列データから、ヒトの参照配列ゲノムにない3Mbを越える配列を同定した。さらに、10のチンパンジー配列について、どの程度の集団の情報があれば参照データの配列なしに正確なバリアントコール(多様体コール)が行えるかを示した。最後に、ヒトゲノムで最も多様性の高い遺伝子であるHLA-B遺伝子について古典的なヒト白血球抗原(HLA)遺伝子型の判定を行った。 Full text PDF 目次へ戻る