Letter 頭蓋内容積:6q22と17q21のありふれた変異が頭蓋内容積と関連 2012年5月1日 Nature Genetics 44, 5 doi: 10.1038/ng.2245 加齢による頭蓋内容積の変化は見られないので、それは脳サイズの最大到達値を反映しているものであるが、一方で、脳容積は、さまざまに作用する生物現象により減少する。したがって、晩年の頭蓋内容積と脳容積は相異なる遺伝的な影響を反映している。8,175人の市井生活の老人についてのゲノムワイド関連研究(GWAS)を行った結果、脳容積について、ゲノム全体について有意の関連(P<5×10–8)は示されなかった。これに対して、頭蓋内容積は2つの座位と有意に関連していた。すなわち、染色体6q22上の身長との関連が知られている座位rs4273712(P=3.4×10–11)と、染色体17q21の逆位にあるrs9915547(P=1.5×10–12)の座位である。これらの座位についての頭蓋内容積との関連は、これとは別の1,752人の老人集団においても確認された(6q22に対しP=1.1×10–3、17q21に対してP=1.2×10–3)。さらに、10,768人の子ども(平均年齢14.5か月)の頭周囲長と17q21座位との示唆される関連も見つかった。我々のデータは、頭のサイズに関連する2つの座位があり、17q21の逆位のほうは最大脳サイズに到達することにも関与しているらしいことを示した。 Full text PDF 目次へ戻る