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肺がん:中国人集団での関連解析から、複数の新規肺がん感受性座位とその喫煙との相互作用が明らかになる

Nature Genetics 44, 8 doi: 10.1038/ng.2351

さらなる肺がんの感受性座位を見いだすために、中国人集団での肺がんについての我々のこれまでのゲノムワイド関連研究(GWAS)における有望な関連を、評価サンプルサイズを拡大して、すなわち7,436人の肺がん患者(症例)および7,483人の対照群に拡大して検討した。ゲノムワイドに有意な(P < 5.0×10−8)関連の証拠を、さらに3個の肺がん感受性座位の10p14(GATA3近傍のrs1663689、P=2.84×10−10)、5q32(PPP2R2B-STK32A-DPYSL3のrs2895680、P=6.60×10−9)、20q13.2(CYP24A1のrs4809957、P=1.20×10−8)に見いだした。また、5q31.1のrs247008(IL3-CSF2-P4HA2P=7.68×10−8)および1p36.32のrs9439519(AJAP1-NPHP4P=3.65×10−6)にも、一貫した関連を見いだした。これら座位のうち4座位は、喫煙量との相互作用の証拠を示した(rs2895680はP=1.72×10−10、rs4809957はP=5.07×10−3、rs247008はP=6.77×10−3およびrs9439519はP=4.49×10−2)。これらの結果は、肺がん感受性についての我々の理解を深め、また、肺がんの発症において塩基配列の多型と喫煙とを結びつける可能性のある経路を見つけることができた。

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