Letter

腎機能:メタ解析から東アジア人集団における腎臓機能指標に関連する複数の座位が明らかになった

Nature Genetics 44, 8 doi: 10.1038/ng.2352

腎臓機能障害である慢性腎臓病(CKD)は、重大な公衆衛生問題であり、腎臓機能に影響を与える遺伝学的因子の評価には大きな臨床的意義がある。本論文では、腎臓機能指標についてのゲノムワイド関連解析のメタ解析を報告する。本研究には、アジア遺伝疫学ネットワーク(AGEN)の一部として行われた集団、病院あるいは家系を基盤とする11のコホートにおける18スタディの71,149例の東アジア人が含まれている。我々のメタ解析から、血中尿素窒素値、尿酸値、血清クレアチニン値、血清クレアチニン値に基づく糸球体濾過量推定値(eGFRcrea)を含む、腎臓機能指標に関連する新規17座位が同定された(P < 5.0×10−8 )。我々はさらに、KidneyGen、CKDGenおよびGUGCコンソーシアムの110,347例のヨーロッパ人を対象に、追認試験でこれらの座位の関連を検討した。本研究は、これらの座位と腎臓機能指標およびCKDのリスクの間に多面的な関連があることを明らかにするものであり、これらの知見は腎臓機能の遺伝学を理解する新しい手がかりになる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度