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MODY:一般集団において、優性遺伝するメンデル型糖尿病遺伝子のまれな遺伝子多様体が病気に与える影響を評価する

Nature Genetics 45, 11 doi: 10.1038/ng.2794

ゲノム配列決定によって、一般集団の中でメンデル遺伝病の原因遺伝子のコード領域にまれな遺伝子多様体を持つ人が同定されるようになり、その人たちは病気にかかりやすいリスクを持つことが判明する。しかし、表現型の著しい患者のまれな遺伝子多様体におけるこれまでの研究には確認バイアスがあり、効果サイズの予測が過剰になることが分かっている。症状がはっきりとした若年発症成人型糖尿病(MODY)患者(n = 4,003)の7つの遺伝子を配列決定し、病気の原因変異とみなせる2つの予測基準に従って、まれな遺伝子多様体をフィルタリングした。この基準は、すでにMODYの原因遺伝子として報告されている変異、あるいは新規変異としての厳格な基準を満足するもの(希少である、保存されている、タンパク質が障害されている)である。フラミンガム心臓研究とジャクソン心臓研究から無作為に抽出した人のそれぞれおよそ1.5%と0.5%がこの2つのクラスの遺伝子多様体を保有していた。しかし、保有者の大多数は中年の時期を通じて期間正常血糖値を示した。MODYや他のメンデル遺伝病のリスクがあると間違って判断される人が多数に上ることを防ぐため、人種別の配列決定に基づいた正確な遺伝子多様体の効果サイズの評価が必要である。

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