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内臓リーシュマニア症:HLA-DRB1–HLA-DQA1HLAクラスII領域のありふれた多型は内臓リーシュマニア症の感受性に関連する
Nature Genetics 45, 2 doi: 10.1038/ng.2518
内臓リーシュマニア症の感受性座位を同定するために、2つの集団〔インドの症例989例および対照群1,089例、およびブラジル人の308家系の症例357例(1,970人)〕においてゲノムワイド関連研究を行った。HLA-DRB1–HLA-DQA1座位のみが、両集団において強力な関連の証拠を示した領域だった。この領域について、症例941例および対照群990例からなる2つ目のインド人集団において追試を行った。また、これらの3つのコホートにわたる統合解析から、この関連領域のrs9271858は、Pcombined = 2.76×10−17、オッズ比(OR)=1.41、95%信頼区間(CI) = 1.30–1.52を示した。条件付き解析から、HLA-DRB1–HLA-DQA1領域内に複数の関連の証拠が得られ、また、この関連シグナルをよりよく説明する3つのハプロタイプ群間でリスクが異なるモデルと、このリスクモデルがインド人の発見コホートおよび追試コホートで有意であることを示す。結論として、HLA-DRB1–HLA-DQA1 HLAクラスII領域はインドおよびブラジルにおいて内臓リーシュマニア症の感受性に寄与することから、地理的および寄生種の疫学的な分離を超えて、内臓リーシュマニア症の遺伝的リスク要因が共有されることが示唆される。