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BMI:メタ解析によって新たに明らかになったアフリカ系集団におけるボディマス指数に関連する座位
Nature Genetics 45, 6 doi: 10.1038/ng.2608
主としてヨーロッパ系集団を対象にしたゲノムワイド関連解析(GWAS)から、ボディマス指数(BMI)に関連する座位がこれまでに36個同定されている。今回、アフリカ系の男性および女性の総計39,144人に対するメタ解析を行い、320万個超のSNPについてBMIとの関連を調べた。さらに、最も有意な関連のいくつかについて、別のアフリカ系集団32,268人における関連性確認解析を行った。その結果、1つの新規座位(GALNT10、rs7708584、P = 3.4×10−11)を5q33に、GIANTコンソーシアムのデータを含めた場合には、これとは別の座位(MIR148A-NFE2L3、rs10261878、P = 1.2×10−10)を7p15に同定した。また、アフリカ系集団における3番目の座位にあたる、6q16での関連(KLHL32、rs974417、P = 6.9×10−8)を示唆する証拠を見つけた。これまでに明らかになっていた36個のBMI遺伝子多様体のうち32個は、今回のGWASにおいて傾向が一致する効果推定値を示し(二項検定のP = 9.7×10−7)、そのうち5個はゲノムワイドな有意性に達していた。今回得られた知見は、判明しているBMI関連座位が集団間で共通であること、さらに、祖先が異なる集団における関連解析の実施が有用であることを強く裏付けるものである。