Letter アレルギー感作:ゲノムワイド関連研究のメタ解析からアレルギー感作に影響を与える10座位が同定される 2013年8月1日 Nature Genetics 45, 8 doi: 10.1038/ng.2694 アレルゲン特異的な免疫グロブリンE(アレルギー感作時に存在)は、アレルギー性疾患の発症機序において中心的な役割を担っている。本研究では、アレルギー感作についての初めての大規模なゲノムワイド関連研究(GWAS)を、感作されている人(症例)5,789人および対照10,056人において行い、その結果、26座位それぞれで最上位に順位付けられるSNPについて、症例6,114人および対照9,920人において追試を行った。その結果、ゲノムワイドな有意水準でアレルギー感作と関連する感受性座位の数を、3座位から10座位に増やした。つまり、感受性座位には、TLR6、C11orf30、STAT6、SLC25A46、HLA-DQB1、IL1RL1、LPP、MYC、IL2、HLA-Bの座位内あるいは近傍のSNPが含まれている。最上位に順位付けられる全SNPは、独立した研究においてアレルギー症状との関連があった。これら10座位のリスク関連配列は、アレルギー感作およびアレルギー性鼻炎の少なくとも25%を占めると推定された。これらの関連の基礎となる分子機構の理解は、アレルギー性疾患の病因を理解する新しい手がかりになるかもしれない。 Full text PDF 目次へ戻る