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緑内障:ABCA1近傍とPMM2内の一般的な変異が原発開放隅角緑内障に関連している

Nature Genetics 46, 10 doi: 10.1038/ng.3078

原発開放隅角緑内障(POAG)について、中国南部の高眼圧緑内障(HPG)患者(症例)1,007人と対照群1,009人においてゲノムワイド関連研究を実施した。9q31.1のABCA1近傍(rs2487032、P=1.66×10−8)で複数のSNPがゲノムワイドに有意の関連を示し、16p13.2のPMM2(rs3785176、P=3.18×10−6)では関連を示唆するデータが得られた。この結果は、シンガポールのHPG患者(症例)525人と対照群912人、さらに中国のPOAG患者(症例)1,374人と対照群4,053人のセットでも確認された。2つの座位の複数のSNPについてゲノムワイドに有意な関連が得られた(ABCA1を代表するrs2487032ではP=2.79×10−19PMM2を代表するrs3785176ではP=5.77×10−10)。ABCA1およびPMM2はいずれも線維柱帯、視神経、その他の眼組織で発現している。さらに、ABCA1は網膜の神経細胞層で高度に発現しており、この所見はこの遺伝子が緑内障発症に役割を果たすことと一致するものである。

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