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扁平上皮がん:ゲノムワイド関連研究によって中国人集団における喉頭扁平上皮がんの3つの感受性座位を同定
Nature Genetics 46, 10 doi: 10.1038/ng.3090
喉頭扁平上皮がん(LSCC)の遺伝的マーカーを同定するために、中国人集団のLSCC患者(症例)993人とがんを患っていない対照群1,995人について、ゲノムワイド関連研究(GWAS)を行った。次に、最も有望な遺伝子多型(関連P<1×10−5)については、患者(症例)2,398人と対照群2,804人を含む、独立した3つのセットにおいて追試した。その結果、3つの新しい感受性座位を、11q12(rs174549)、6p21(rs2857595)、12q24(rs10492336)に同定した。これら各座位のオッズ比(95%信頼区間)はそれぞれ0.73(0.68-0.78、P=1.00×10−20)、0.78(0.72-0.84、P=2.43×10−15)および0.71(0.65-0.77、P=4.48×10−14)で、各座位のマイナー対立遺伝子は防御効果を示した。これらの遺伝子多型はいずれも喫煙あるいは飲酒との相互作用を示さなかった。これは、LSCC単独のGWASとしては、我々が知る限り最初のものであり、今回の知見は、LSCCの病因についての理解を深めることが期待される。