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B細胞リンパ腫:ゲノムワイド関連研究からびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の複数の感受性座位が同定される
Nature Genetics 46, 11 doi: 10.1038/ng.3105
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、最もよく見られるリンパ腫サブタイプで、臨床的に進行性である。DLBCLの遺伝的感受性座位を同定するために、新たなゲノムワイド関連研究(GWAS)3つと、これまでの研究1つを含めたメタ解析を行い、合計としてヨーロッパ系の症例3,857人および対照7,666人を対象に解析し、さらに有望な9個のSNPについて、症例1,359人および対照4,557人について遺伝子型タイピングを行った。このような多段階解析によって、4座位に存在する独立した5個のSNPがゲノムワイドな有意水準に達した。6p25.3のrs116446171(EXOC2、P=2.33×10−21)、6p21.33のrs2523607(HLA-B、P=2.40×10−10)、2p23.3のrs79480871(NCOA1、P=4.23×10−8)、8q24.21の独立した2個のSNPであるrs13255292およびrs4733601(PVT1、それぞれP=9.98×10−13および3.63×10−11)である。これらのデータは、このB細胞悪性腫瘍の遺伝的感受性についてのかなり新しい証拠であり、また、DLBCLの発症機序において免疫認識と免疫機能に関与する経路を示している。