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2型糖尿病:2型糖尿病のリスク増減に関連する低頻度および希少配列バリアント

Nature Genetics 46, 3 doi: 10.1038/ng.2882

2,630人のアイスランド人の全ゲノム塩基配列決定を行い、それを用いて11,114人のアイスランド人症例と267,140人の対照群においてコンピューターを使った予測を行い、その結果をデンマーク人とイラン人検体で検証した。その結果、2型糖尿病(T2D)のリスクに影響を与える未報告の4つの配列バリアント(多様体)を発見した。CCND2のイントロン1の低頻度(1.47%)の配列であるrs76895963[G]は、T2Dのリスクを半分にまで下げ〔オッズ比(OR)=0.53、P=5.0×10−21〕、CCND2の発現増加と関連していた。注目すべきはこの配列は高身長と高ボディマス指標とも関連していることである(それぞれ、1対立遺伝子あたり1.17 cm、P=5.5×10−12、ならびに0.56 kg/m2P=6.5×10−7)。これに加えて、PAMでp.Asp563Gly(頻度4.98%)とp.Ser539Trp(頻度0.65%)をコードする2つのミスセンスのバリアントは、T2Dのリスクを中等度に高め(それぞれOR=1.23、P=3.9×10−10およびOR=1.47、P=1.7×10−5)、さらにPDX1の希少な(0.20%)フレームシフトのバリアントはp.Gly218Alafs12をコードし、T2Dの高リスクと関連(OR=2.27、P=7.3×10−7)している。

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