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雄ウシのゲノム:234頭の雄ウシの全ゲノム塩基配列決定によりウシにおける単一遺伝子形質および複合形質のマッピングが促進される

Nature Genetics 46, 8 doi: 10.1038/ng.3034

「1,000頭の雄ウシ」ゲノムプロジェクトは、重要な祖先雄ウシの配列の多様性を注釈付けたり、遺伝子型を提供することにより、家畜としてのウシの遺伝的改良速度を向上させると同時に、動物の健康や福祉を考えるという目標を支援するものである。「1,000頭の雄ウシ」ゲノムプロジェクト第1期では、平均8.3倍のカバレッジで234頭のウシの全ゲノム塩基配列決定を行った。この塩基配列決定には、129頭の世界的なホルスタイン・フリージアン種集団、43頭のフレックフィー種、15頭のジャージー種のデータが含まれている。我々は、合計2,830万個のバリアントを同定した。これは、各個体では1キロベースあたり平均1.44か所のヘテロ接合性部位に相当する。このデータベースを用いて、胎生致死の原因となる劣性遺伝性変異、および致死的な軟骨異形成の原因となる優性遺伝性変異を同定した。我々は、コンピューターによるデータ補完に基づき、産乳量および縮毛についてのゲノムワイド関連研究を行い、ウシにおいてこれらの形質に関連する遺伝的バリアントを見つけた。

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