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サルデーニャ:全ゲノム塩基配列決定法を用いたGWAS研究がサルデーニャで行われ、ヘモグロビン濃度の調節についての手掛かりが得られた
Nature Genetics 47, 11 doi: 10.1038/ng.3307
ヘモグロビンA1、A2、および胎児ヘモグロビン(F)の血中濃度を同時に測定し、ゲノムワイド関連解析を行ったので報告する。サルデーニャの一般集団コホートを対象として、高密度アレイによる遺伝子型決定と全ゲノム塩基配列決定の結果を統合し、23のシグナル(関連バリアントの存在)を10の座位に検出した。検出されたシグナルのうち5つは、これまで検出されていなかった以下の座位、すなわちMPHOSPH9、PLTP-PCIF1、ZFPM1(FOG1)、NFIX、 CCND3に生じたバリアントによるものであった。既知の座位に見られるシグナルのうち、10は新たな主要バリアントで、4つは新たな別個のシグナルであった。全バリアントの半数はまた、3種類のヘモグロビンに対して多面的な関連を示した。この知見は、検出された関連の一部をさらに裏付け、各種ヘモグロビンの産生が協調的に起こるという特徴を明らかにした。