Technical Report
GWAS:LDスコア回帰はゲノムワイド関連研究での多遺伝子性と交絡とを識別する
Nature Genetics 47, 3 doi: 10.1038/ng.3211
多遺伝子性(多くの小さな遺伝的効果)および交絡バイアス(例えば、隠れた関連や集団の層別化)は、両方ともゲノムワイド関連研究(GWAS)での検定統計量を大きくし得る。しかし現行の手法では、多遺伝子性に由来する統計量の増大とバイアスによるそれとを区別できない。そこで我々はLDスコア回帰という手法を開発した。この手法では、検定統計量と連鎖不平衡(LD)間の関連を調べることにより、それぞれの寄与を定量化する。LDスコア回帰の切片は、ゲノミックコントロール法の補正係数よりも、検定力が強く正確な補正係数として使用できる。我々は、大規模なサンプルサイズで行われる多くのGWASにおいて、多遺伝子性が検定統計量の増大の主要な要因であることの強力な証拠を見いだした。