Letter
ハンセン病:ハンセン病に対する6つの新規感受性座位とその多面的な効果
Nature Genetics 47, 3 doi: 10.1038/ng.3212
ゲノムワイド関連研究(GWAS)は、ハンセン病に対する数個の感受性遺伝子同定において明確な証拠をもたらし、マイコバクテリア感染における宿主遺伝要因の役割についての生物学的理解を進めてきた。しかし、これまで同定された座位はこの疾患の遺伝性を部分的にしか説明できず、さらなる遺伝的リスクについては未解明であった。我々は中国人集団において、8313人のハンセン病患者と1万6017人の対照群に対する3段階からなるGWASを実施した。これまで報告されているすべての座位が確認でき、さらに、6個の新規感受性座位を見つけ、これらの優先順位付け分析により、BATF3、CCDC88B、CIITA-SOCS1がハンセン病の感受性遺伝子であることを明らかにした。多面的な効果を体系的に解析した結果、ハンセン病感受性座位は自己免疫や炎症性疾患と関連性を示すことが示された。さらに解析を進めると、分子レベルでの感染感知メカニズムはこれらの疾患群に共通の病理機構を持つが、免疫応答については、感染と炎症性疾患とでは別個の役割を果たしていることが示唆された。