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免疫不全:PVT1ATG13–AMBRA1AHI1CLEC16Aの一般的なバリアントは選択性IgA欠損症に関連する

Nature Genetics 48, 11 doi: 10.1038/ng.3675

選択性免疫グロブリンA欠損症(IgAD)はヨーロッパ系の人において見られる最も一般的な原発性免疫不全である。IgADの患者1,635人と対照4,852人についてのゲノムワイド関連研究(GWAS)のメタ解析から、有意な関連(P < 5×10)を示す新規4座位と、IFIH1の希少なバリアント(p.IIe923Val)との関連が示された。関連のピークにある新規バリアント(PVT1についてP=4.3×10−11ATG13–AMBRA1についてP=6.7×10−10AHI1についてP=8.4×10−10CLEC16AについてP=1.4×10−9)は、自己免疫マーカーと重なり合い(3/4)、また21の推定の調節バリアントと相関した。この中にはAHI1およびDEXIの発現量的形質座位(eQTL)やFOXP3+制御性T細胞でのDNアーゼ高感受性部位が含まれている。このメタ解析の結果のパスウェイ解析から、IgA産生のKEGG経路との顕著な関連が示され(パスウェイのP < 0.0001)、30の注釈付けされた経路の遺伝子のうち22が、このIgADメタ解析でP ≤ 0.05の少なくとも1つのバリアントを含んでいた。これらのデータは、IgA産生の生物学的性質に影響を及ぼすことが知られている遺伝子をはじめとする複雑なネットワークの遺伝的影響がIgADに寄与することを示唆している。

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