Technical Report
機能アノテーション:スペクトル法によるコード領域および非コード領域バリアントのゲノム機能アノテーションの統合
Nature Genetics 48, 2 doi: 10.1038/ng.3477
ヒトゲノム配列におけるバリアントの機能アノテーションには、ここ数年多大な努力がつぎこまれてきた。このようなアノテーションは、興味のある座位に含まれる大量の自然変異のなかから、疾患や形質の原因の候補となる変異を同定する役割を果たす。さまざまなアノテーションを用いる際に難題となることは、数が非常に多いことと非常に多彩であることである。今回、我々はいろいろなアノテーションを1つの尺度での機能的な重要性(Eigen)に統合するための教師なしの手法を開発した。本手法は、既存のほとんどの手法と異なり、ラベル付けするトレーニングデータに依存しない。我々の導き出したメタスコアと最近発表されたCADDスコアを比較すると、論文発表された研究結果(コード領域および非コード領域)をもとにした疾患関連バリアントと推定良性バリアントの区別において、我々の手法のほうが非常に高い識別能力を示した。多様な内容において、Eigenスコアは他の単一のアノテーションよりも一般的に性能がよく、精度の高いマッピング研究に組み込むことのできる強力で唯一の機能スコアであることを示している。