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全ゲノム関連研究:アノテーションに基づく配列変異の重み付けは全ゲノム関連研究の検出力を向上させる
Nature Genetics 48, 3 doi: 10.1038/ng.3507
ゲノムワイド関連研究(GWAS)では、検定する全ての配列バリアントに同等の優先度で関連の確率を与える手法が通常は用いられてきた。しかし配列バリアントの中には、例えば機能喪失型のものやミスセンス型のように、他のバリアントに比べてタンパク質の機能に及ぼす影響が大きく、従って疾患などの原因になりやすいと思われるものがある。我々は2,636のアイスランド人の全ゲノム配列のデータと96個の量的な表現型と123個の二値的な表現型についての関連解析の結果を用いて、配列アノテーションにおける関連シグナルのエンリッチメントについて見積もった。本論文では、家系に基づくエラー率(FWER:family-wise error rate)を制御する重み付けしたボンフェローニの調整を提案する。ここでは、関連シグナル間の配列アノテーションのエンリッチメントを重みとして用いる。この重み付けした調整を行うと、標準的なボンフェローニの補正と比較して、関連を検出するための検定力が向上することが分かった。また、アイスランドでのエンリッチメント関連解析法による配列アノテーションを用いて、配列バリアントの数や組み合わせの異なる他集団を対象に含む場合における有意な閾値を見積もった。