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ピーナッツゲノム:栽培ピーナッツの2倍体祖先であるArachis duranensisとArachis ipaensisのゲノム配列
Nature Genetics 48, 4 doi: 10.1038/ng.3517
栽培ピーナッツ(Arachis hypogaea)は、近縁のサブゲノムの異質4倍体で、全サイズが約2.7 Gbある。このことは染色体の擬分子のアセンブリを非常に困難なものにしている。そこで、栽培ピーナッツのゲノムを解明するための基礎として、栽培ピーナッツの2倍体祖先であるArachis duranensisおよびArachis ipaensisのゲノム配列を解読したので報告する。これらのゲノムは、栽培ピーナッツのサブゲノムAとBに類似していることが分かり、これらのゲノムを用いて、疾患抵抗遺伝子候補の同定、4倍体の転写物のアセンブル上の指針、栽培ピーナッツのサブゲノム間での遺伝的交換を検出した。A. ipaensisゲノムおよび栽培ピーナッツのBサブゲノムは極めて高いDNA配列の同一性を示し、また生物地理学的な根拠も考慮し、A. ipaensisは、Bサブゲノムを栽培ピーナッツに提供したのと同じ集団の直接の子孫であるだろうと結論する。