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ゲノムワイド関連解析:非近交系CFWマウスにおける行動、生理、遺伝子発現上の形質についてのゲノムワイド関連解析
Nature Genetics 48, 8 doi: 10.1038/ng.3609
マウスは最も広範に用いられる哺乳類のモデル動物であるものの、近交系同士の交配による非常に高度な連鎖不平衡(LD)があるため、遺伝学的解析におけるマッピングの解像度には限界がある。Carworth Farms White(CFW)マウスは市販されている非近交系マウスの種類の1つで、それ以外の市販マウスに比べて、LDの迅速な消失が観察される。今回、1,200匹の雄CFWマウスを対象に、行動、生理、遺伝子発現上の形質についてのゲノムワイド関連解析(GWAS)を行った。そして、塩基配列決定によるジェノタイピング(GBS)により、92,734のSNPの遺伝子型を明らかにした。またRNA塩基配列決定を行い、3つの脳領域における遺伝子発現を定量した。今回の解析から、行動、生理活性、発現に影響を及ぼす数多くの量的形質座位(QTL)が明らかになった。行動QTLとeQTLを統合し、行動と特定の遺伝子の関係を明らかにした。例えば、メタアンフェタミン感受性とAzi2、不安症様行動とZmynd11である。CFWマウスを用いて、GBSおよびRNA塩基配列決定を行うという組み合わせは、マウスのGWASを実施する上で、非常に強力な手法である。