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不眠:不眠の訴えについてのゲノムワイド関連解析から、リスク遺伝子および、精神医学形質や代謝形質との遺伝的な重なりが明らかになる

Nature Genetics 49, 11 doi: 10.1038/ng.3888

持続性の不眠は、一般診療で最も多い訴えの1つである。我々は、不眠の訴えの遺伝要因を同定するために、11万3006人においてGWAS(genome-wide association study)と遺伝子を基盤としたGWGAS(genome-wide gene-based association study)を行った。不眠の訴えに関連する3座位と7つの遺伝子が突き止められ、そのうちの1座位と5つの遺伝子については、独立した試料(n = 7565)を用いたジョイント解析によっても関連が裏付けられた。我々の解析で最上位にランク付けされた関連(MEIS1P < 5 × 10−8)は、これまでにむずむず脚症候群(RLS)への関与が示されている。さらなる解析から、MEIS1は不眠とRLSの多面発現を示すという仮説が支持され、また、不眠の訴えとMEIS1の間に観察される関連は症例内にRLSサブグループが存在することのみでは説明できないことが示された。性別特異的な解析から、性別間には、共有される遺伝要因に加えて、異なる遺伝的構造があることが示唆された。不眠の訴えと内在化パーソナリティ特性および代謝形質の間には大きな正の遺伝的相関があること、また、不眠の訴えと主観的幸福感や学歴の間には負の相関があることが分かった。これらの知見は不眠の遺伝学構造についての新しい手掛かりになる。

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