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雑草イネ:雑草イネゲノムの適応の痕跡

Nature Genetics 49, 5 doi: 10.1038/ng.3825

作物の栽培化は、文明の勃興を促進するエネルギーをもたらした。多くの作物種に関して、栽培化には、作物の近縁雑草種の進化が伴い、それらは、作物以上に繁茂して収穫量を減少させている。農業上の雑草管理および食料安全保障にとって、作物の近縁雑草種の進化の基盤にある遺伝学的機構を理解することは、極めて重要である。今回我々は、全ゲノム配列を利用して、米国にみられる2つの主要な雑草イネ系統の起源および適応を調べた。その結果、その進化には、栽培されていた祖先からの野生化が強く関与しており、雑草的形質の出現に必要な遺伝的変化は比較的少数であったことが分かった。雑草系統は、イネ栽培化の歴史の前期および後期の両方で進化したとみられ、栽培化過程ではあまり認識されずにきている。選択の証拠を示す今回発見されたゲノム領域は、イネの改良を目的とする今後の遺伝学的および機能的解析のための候補と考えることができる。

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