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C型肝炎ウイルス:ゲノム対ゲノム解析からヒトの自然免疫系および適応免疫系がC型肝炎ウイルスに及ぼす影響が明らかになる
Nature Genetics 49, 5 doi: 10.1038/ng.3835
C型肝炎ウイルス(HCV)の感染とそれに対する治療の結果には、ウイルスや宿主の遺伝要因が影響する。本論文では、ヒトのゲノムワイド・ジェノタイピングアレイおよびHCVの新しいウイルス全ゲノム塩基配列決定技術を用いて、HCV(主に3型)に慢性感染している542人について、ゲノム対ゲノム解析の系統的研究を行った。その結果、ヒト白血球抗原分子をコードする遺伝子や、インターフェロンラムダ自然免疫系の構成要素をコードする遺伝子の両対立遺伝子が、ウイルスの多型を引き起こすことが分かった。さらに、IFNL4遺伝子型がHCVウイルス量を決定し、これは、HCV NS5Aタンパク質の特定の1アミノ酸残基に依存的な機構に基づくものであることが分かった。これらの知見から、HCV制御を通して、自然免疫系とウイルスゲノムの間に相互作用があることが明らかになった。