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サトウキビ:対立遺伝子を区別した同質倍数体サトウキビ(Saccharum spontaneum L)ゲノム

Nature Genetics 50, 11 doi: 10.1038/s41588-018-0237-2

現代のサトウキビは、倍数体の種間雑種であり、Saccharum officinarumの持つ高い糖含量と、Saccharum spontaneumの持つストレス耐性、病害抵抗性、および株出し萌芽性を兼ね備えている。1倍体S. spontaneumであるAP85-441の塩基配列を決定し、32本の疑似染色体を構築した。これらは、各4本セットからなる8つの相同なグループで構成されており、対立遺伝子構成が明らかな3万5525の遺伝子を含んでいる。S. spontaneumにおいて基本染色体数が10から8に減少したのは、祖先染色体のうち2本が分裂した後に4本の染色体へ転座したことによる。驚いたことに、病害抵抗性に関連するヌクレオチド結合部位をコードする遺伝子のうち、80%が再編成によって生じた4本の染色体上にあり、その51%は再編成領域に位置している。64のS. spontaneumゲノムの塩基配列再決定により、平衡選択が再編成領域の多様性を維持してきたことが明らかになった。現代のサトウキビに見られるS. spontaneum染色体成分はAP85-441のゲノム内にランダムに分布しており、系統の異なるS. spontaneumの相同染色体間でランダムな組換えが起きたことを示している。対立遺伝子を区別したサトウキビゲノムは、品種改良を促進するための新たな情報とリソースを提供する。

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