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複数形質のGWAS:MTAGを用いたゲノムワイド関連研究の要約統計量の複数の形質に対する解析

Nature Genetics 50, 2 doi: 10.1038/s41588-017-0009-4

今回我々は、重複の可能性のある試料を用い、いろいろな形質のゲノムワイド関連研究(GWAS)から得られた要約統計量のジョイント解析を行う方法として、MTAG(multi-trait analysis of GWAS)を紹介する。うつ症状(Neff = 354,862)、神経症的傾向(N = 168,105)、主観的幸福(N = 388,538)についての要約統計量にMTAGを適用した。1つずつの形質に関するGWASでは、ゲノムワイドな有意水準での関連座位が、それぞれ32座位、9座位、13座位同定された(その大部分が新規座位)。一方、MTAGでは関連座位の数が、それぞれ64座位、37座位、49座位に増加した。その上、MTAGの関連統計量は、より情報的価値のあるバイオインフォマティクス解析を可能にし、多遺伝子スコアによって説明される分散を約25%上昇させた。これは理論的な予想に合致している。

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