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鰭の進化:保存されたShhシス調節モジュールから不対鰭と対鰭の共通の発生起源が明らかになる

Nature Genetics 50, 4 doi: 10.1038/s41588-018-0080-5

脊椎動物において対になる付属器官の起源は、それらの進化的、発生学的、機能的な重要性にもかかわらず解明されていない。マウスでは、四肢でのShh発現を担っているのは、ZRSと呼ばれる単一のエンハンサーのみである。本論文では、ゼブラフィッシュおよびマウスのトランスジェニック解析により、顎口類の系統発生にわたるZRSの機能の等価性を追跡した。メダカ(Oryzias latipes)のZRSとエンハンサーをCRISPR–Cas9により欠失させて解析したことにより、硬骨魚およびヒトの両方のゲノムにZRSの「シャドウエンハンサー」(機能が重複する二次エンハンサー)が存在することが明らかになった。ZRSおよびZRSのシャドウエンハンサーの両方を欠失させると、shh発現が消失し、胸鰭の形成が完全に観察されなくなった。また注目すべきは、ZRSを欠失させると背鰭がほぼ完全に消失することである。この知見から、ZRS-Shh調節モジュールは対鰭および正中鰭(不対鰭)に共有されること、また対鰭は、顎口類のステム群で正中鰭の発生プログラムが確立された後に、それを取り込むことにより出現したと考えられることが分かった。その後、胸鰭発生において、Shhの機能はシャドウエンハンサーの取り込みにより増強され、さらに強固なものとなった。

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