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統合失調症:統合失調症のリスクバリアントの相乗効果

Nature Genetics 51, 10 doi: 10.1038/s41588-019-0497-5

効果の小さい高頻度リスクバリアントが相互作用することで複雑な遺伝的疾患に寄与する仕組みは明らかになっていない。本論文では、ヒト誘導多能性幹細胞に遺伝学的手法を適用することで、統合失調症(SZ)に関連する高頻度バリアントの効果を評価した。これらのバリアントは、SZの発現量的形質座位(eQTL)として機能すると予測される。CRISPRによる遺伝子編集、活性化、抑制の技術を統合した方法を用いて、1つの推定SZ eQTL(FURIN rs4702)と上位4つのSZ eQTL遺伝子(FURINSNAP91TSNARE1CLCN3)を調べることにより、シナプス前終末およびシナプス後部の神経細胞の異常を明らかにするとともに、遺伝子型依存的な遺伝子発現の差異を再現し、SZ eQTL遺伝子の撹乱のその下流への影響の収斂を同定した。我々の観察から、高頻度バリアントの細胞種特異的な効果が明らかになり、また、SZ eQTL遺伝子間の相乗効果がシナプス機能に収束することが実証された。我々は、精神疾患のリスクに関与するレアバリアントと高頻度バリアントの関係が、より広く複雑な遺伝的疾患に適用できる可能性のある現象であると提案する。

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