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双極性障害:ゲノムワイド関連解析から双極性障害に関連する30座位が明らかになった

Nature Genetics 51, 5 doi: 10.1038/s41588-019-0397-8

双極性障害は遺伝する傾向の強い精神疾患である。我々は、ヨーロッパ系の症例2万352例と対照3万1358例を含むゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、P < 1 × 10−4の822のバリアントについて、さらに症例9412例と対照13万7760例において追試の解析を行った。発見段階GWASにおいてゲノムワイドな有意水準(P < 5 × 10−8)に達した19個のバリアントのうちの8個は、これら2つを統合した解析ではゲノムワイドな有意水準に達しなかった。これは、効果量が小さく、検出力に限界があることに加え、遺伝的不均一性があることに起因し得ることを確認した。この統合解析では、30座位がゲノムワイドな有意水準に達し、そのうち20は新たに同定された座位であった。これらの有意な関連を示す座位には、イオンチャネル、神経伝達物質輸送体、シナプス構成要素をコードする遺伝子が含まれている。パスウェイ解析から、インスリン分泌や内在性カンナビノイドシグナル伝達の調節などの9つの遺伝子セットに有意な濃縮が見られた。双極I型障害は、精神病によって引き起こされる統合失調症と遺伝的に強く相関するが、双極II型障害は、大うつ病性障害とより強く相関する。これらの知見は、極めて重要な臨床的問題に関わるものであり、双極性障害の有望な生物学的機構を示唆している。

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