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腎臓病:100万人規模の解析による腎機能関連座位のカタログ化

Nature Genetics 51, 6 doi: 10.1038/s41588-019-0407-x

慢性腎臓病(CKD)は、さまざまな臓器系の合併症を伴うことから、公衆衛生上の負荷の原因となっている。本研究では、多民族集団を対象とした推定糸球体濾過量(eGFR)に関するゲノムワイド関連解析のメタアナリシス、ならびに独立した集団(n = 1,046,070)での再現解析を通じて、264のeGFR関連座位(うち166は新規)を見いだした。そのうち147座位は、腎機能の代替指標である血中尿素窒素との関連(n = 416,178)も有しており、腎機能に関連している可能性が高いと判定された。パスウェイ解析およびエンリッチメント解析の結果は、慢性腎臓病モデルマウスでの検討も含め、腎臓が主要な標的臓器であることを支持している。45万2264人の独立した集団において、eGFR低値を示す遺伝学的リスクスコアは、臨床的に診断されたCKDと関連していた。78万3978人のヨーロッパ系集団において特定されたeGFR関連座位と、腎臓の尿細管間質部および糸球体部を含む46のヒト組織における遺伝子発現との共局在解析により、腎臓で選択的に発現している17の遺伝子が見いだされた。ファインマッピングの結果の中でも、11の遺伝子に位置するミスセンスドライバーバリアントと、腎特異的な発現調節バリアントは注目に値する。これらの結果は、トランスレーショナル研究の優先的な対象とすべき分子の包括的なリストを提供する。

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