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転写調節:類似性回帰は転写因子の配列特異性に関する進化を予測する

Nature Genetics 51, 6 doi: 10.1038/s41588-019-0411-1

転写因子(TF)の結合特異性(モチーフ)は、遺伝子調節の解析に必須である。塩基配列決定された全ての真核生物ゲノムのあらゆるTFを分析する、ということは実質的に不可能であるため、TFモチーフの正確な予測は極めて重要である。しかし、近縁種間でのモチーフの多様化の度合いについては議論が続いており、その理由の1つには、モチーフを予測する手法の曖昧さがある。今回我々は、類似性回帰について報告する。類似性回帰は、モチーフの予測能力を大幅に改良した方法であり、我々はこれを用いてCis-BPデータベースの更新と拡張を行った。類似性回帰は、本質的にTFモチーフの進化を定量化しており、これによって次のことが明らかになった。すなわち、ヒトとショウジョウバエ(Drosophila)の間ではモチーフがほぼ完全に保存されているとする以前の主張は誇張であり、それぞれの種におけるモチーフのほぼ半数は、もう一方の種には存在しない。そして、その主な原因はC2H2ジンクフィンガータンパク質が進化の過程で大幅に多様化しているためである、ということである。我々は、DNA結合モチーフの多様化は普遍的であると結論し、真核生物間でTFの多様性と遺伝子調節を調べるための新たなツールと更新されたリソースを示す。

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