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Epstein–Barrウイルス:ゲノム塩基配列解読解析による高リスクの上咽頭がんと関連するEpstein–Barrウイルスサブタイプの特定

Nature Genetics 51, 7 doi: 10.1038/s41588-019-0436-5

Epstein–Barrウイルス(EBV)の感染は、世界中の至る所で見られ、上咽頭がん(NPC)をはじめとする複数のがんと関連する。ところが、NPC発生においてEBVのウイルスゲノム多様性が持つ重要性、および中国南部での大流行についてはあまり調べられていない。我々は、270のEBV分離株に対する大規模なゲノム塩基配列解読と、中国で採取したEBV分離株に関する二段階の関連研究を行い、NPCのリスクと強い関連があるBALF2内の非同義EBVバリアントを2つ特定した〔SNP162476_Cに対するオッズ比(OR) = 8.69、P = 9.69 × 10−25、SNP 163364_Tに対するOR=6.14、P = 2.40 × 10−32〕。これらのバリアントの累積的な影響は、中国南部におけるNPCの全体的なリスクの83%を説明する。これらのリスクバリアントの系統解析から、アジアにおける固有の起源が見つかり、NPC流行地域でのクローン増殖が続いて起きたことが明らかになった。我々の結果は、中国南部でのNPC流行に新たな知見をもたらし、さらに、NPC予防のための高リスク患者の特定を可能にする。

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