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糖尿病:ヒト膵島の三次元クロマチン構造から2型糖尿病の遺伝学的性質についての手掛かりが示される

Nature Genetics 51, 7 doi: 10.1038/s41588-019-0457-0

遺伝学的研究によって、2型糖尿病(T2D)の基礎となる分子機構に関する手掛かりが得られると期待される。T2D関連のバリアントは、組織特異的エンハンサークラスターすなわちスーパーエンハンサーに位置することが多い。そのようなドメインは、これまでのところ、直線状ゲノムのマップにおけるエンハンサーのクラスター化によって定義されており、三次元(3D)空間においてでは定義されていない。また、これらの標的遺伝子は未知のことが多い。本論文では、ヒト膵島におけるpcHi-C(promoter capture Hi-C)マップを作製したので報告する。これにより、糖尿病関連エンハンサーをその標的遺伝子に結び付けることができ、このような標的遺伝子は、エンハンサーから数百キロ塩基離れた所に位置していることが多いことが分かった。膵島のエンハンサー、スーパーエンハンサー、活性なプロモーターの1300を超えるグループが3Dのハブを形成することも明らかになり、その一部はグルコース依存性の協調的な活性を示した。このようなハブの遺伝的多様性がインスリン分泌の遺伝率に影響を及ぼすことを実証し、また、膵島の調節バリアントがもたらすT2Dリスクを予測するための多遺伝子スコアに、このハブのアノテーションが利用可能であることを明らかにした。従って、ヒト膵島の3Dクロマチン構造から、T2Dのゲノムワイド関連解析(GWAS)シグナルを解釈するための枠組みが示された。

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