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インゲンマメ:インゲンマメ683アクセッションの塩基配列再決定により収量構成要素形質と緯度による連続変異との関連を検出

Nature Genetics 52, 1 doi: 10.1038/s41588-019-0546-0

大規模ゲノムワイド関連研究により、環境の異なる中国国内4か所で3年間にわたり栽培された、在来種と育成系統を含むインゲンマメ683アクセッションの評価を行った。栽培環境は北緯13.23°から北緯45.75°にわたっており、播種日や生物的・非生物的ストレスも異なっていた。計505個の座位に収量構成要素との関連が認められ、そのうち子実の粒大、到花日数、成熟日数については、栽培年や環境の違いにかかわらず、安定して関連が認められた。一部の座位はこれらの形質の制御に関わる候補遺伝子周辺に位置していた。収量構成要素は1番染色体長腕の遺伝子高密度領域に強い関連性を持つことが観察された。粒大については粒幅や粒厚に対する粒長を選択することによる操作が可能であると考えられ、ゲノム情報に基づいて、重要な収量構成要素についての選択を行う方法が得られたことになる。本研究により、南北の地理的勾配が認められる大規模遺伝資源の評価が、マメの子実収量を決定するマーカー遺伝子との関連を検出する際に有用であることが示された。

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