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日本人集団:日本人集団を対象にした大規模ゲノムワイド関連解析による複数疾患の新規感受性座位同定

Nature Genetics 52, 7 doi: 10.1038/s41588-020-0640-3

現在行われている遺伝研究の参加者は、ヨーロッパ系の集団が圧倒的に多い。東アジア人集団の疾患生物学を究明するために、本研究では21万2453人の日本人を対象として、42の疾患についてゲノムワイド関連解析(GWAS)を実施した。27疾患について276座位で320の独立したシグナルが検出され、うち25座位は新規座位であった(P < 9.58 × 10−9)。3つの新規座位では原因バリアント候補として東アジア人集団に特異的なミスセンスバリアントが同定され、そのうちの2つ、ATG16L2のp.R220W(冠動脈疾患に関連)、およびPOT1のp.V326A(肺がんに関連)については、独立した日本人コホートにおける再現解析でも有意な関連が確認された。さらに、我々はゲノム全域にわたる2868個の転写因子結合部位データについて遺伝率のエンリッチメント解析を行い、9つの疾患について378の有意なエンリッチメント(偽発見率 < 0.05)が検出され、例えば、前立腺がんにおけるNKX3-1の重要な役割が示唆された。日本人集団を対象としたこの大規模なGWASは、複雑疾患の病因に関する知見をもたらすとともに、非ヨーロッパ系の集団でGWASを実施することの重要性を強調している。

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