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アルツハイマー病:ヒトの脳プロテオームをゲノムワイド関連データと統合することによりアルツハイマー病の病因に関与する新しいタンパク質が示される

Nature Genetics 53, 2 doi: 10.1038/s41588-020-00773-z

ゲノムワイド関連解析(GWAS)により、アルツハイマー病(AD)の多くのリスク座位が見つかっているが、これらの座位がADリスクに関与する仕組みは分かっていない。本論文では、ADの病因についての新しい手掛かりを得るために、脳のタンパク質存在量に影響を及ぼすことでADリスクをもたらす座位を特定することを目的とした。そのために、ADのGWASの結果をヒト脳プロテオームと統合して、ADのプロテオームワイド関連解析(PWAS)を行った後、メンデル無作為化解析と共局在解析を行った。その結果、ADの病因への関与が一貫している11の遺伝子が見つかり、それらの遺伝子は脳タンパク質の存在量をシスに調節することが分かった。このうちの9遺伝子は確認PWASで再現性が確認された。8遺伝子はこれまでのADのGWASで発見されなかった新規のADリスク遺伝子である。さらに我々は、我々の結果がAPOE e4とは独立していることも実証した。まとめると我々の知見は、ADの病因についての新たな洞察と、ADの今後の機構的研究や治療法研究のための有望な標的を示している。

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