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深層学習:深層学習によってヒトの胸部大動脈の遺伝学的解析が可能になる
Nature Genetics 54, 1 doi: 10.1038/s41588-021-00962-4
大動脈の拡張、つまり大動脈瘤は、突然死の重要な原因である解離を起こしやすい。我々は、深層学習モデルを訓練することによって、英国バイオバンクの460万の心臓磁気共鳴画像において、上行胸部大動脈および下行胸部大動脈の大きさを評価した。次に、3万9688人においてゲノムワイド関連解析を行い、上行胸部大動脈の直径に関連する82座位と、下行胸部大動脈の直径に関連する47座位を見いだした。そのうちの14座位は重複していた。トランスクリプトーム規模の解析、希少なバリアントとの関連解析、ヒト大動脈単一核RNA塩基配列決定により、遺伝子の優先順位付けを行った。その中には、例えば下行胸部大動脈の直径と強い関連が見られたSVILなどが含まれる。上行胸部大動脈の直径についての多遺伝子スコアは、英国バイオバンクの38万5621人の参加者において胸部大動脈瘤と関連していた(ハザード比 = s.d. 当たり1.43、信頼区間1.32~1.54、P = 3.3×10−20)。我々の結果は、深層学習で量的形質を迅速に決定できる可能性を示していて、この手法は生物医学画像に広く適用できる可能性がある。