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マイクロバイオーム:オランダ・マイクロバイオームプロジェクトの7738人の参加者における腸のマイクロバイオームに及ぼす宿主の遺伝的背景の影響
Nature Genetics 54, 2 doi: 10.1038/s41588-021-00992-y
宿主の遺伝的背景は腸のマイクロバイオームに影響を及ぼすことが知られているが、その役割はほとんど分かっていない。本論文では、これらの影響の特徴を確実に明らかにするために、オランダ・マイクロバイオームプロジェクトの7738人の参加者において、微生物相の組成と機能を代表する207のタクソンと205の経路についてのゲノムワイド関連解析を行った。LCT遺伝子とABO遺伝子の近傍にある研究規模で有意な(P < 1.89 × 10−10)2つの強力なシグナルが、微生物の複数のタクソンや経路に関連していることが分かり、また、2つの独立したコホートにおいて再現性が確認された。LCT座位の関連はラクトースの摂取によって変化を受けると考えられた。一方、ABO座位の関連は、参加者のFUT2遺伝子型によって決定される分泌型の状態によって説明される可能性がある。他の22座位は、微生物のタクソンや経路との関連を示唆する証拠(P < 5 × 10−8)が示された。閾値を下げると、我々が特定した座位の数は、形質の遺伝率と強く相関したことから、宿主の遺伝的背景が腸のマイクロバイオームに及ぼす残りの影響を解明するには、はるかに大きなサンプルサイズが必要であると考えられた。